みなさんは「バイナリーオプション」という金融用語を聞いたことがあるでしょうか?1年ほど前に本誌にてバイナリーオプションについて、専門家と対談させていただいたことがありました。
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- バイナリーオプションは「ジキルとハイド」である!:杉本貴秀
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認知度を高めてきたバイナリーオプション
みなさんは「バイナリーオプション」という金融用語を聞いたことがあるでしょうか?
1年ほど前に本誌にてバイナリーオプションについて、専門家と対談させていただいたことがありました。その企画を提案したのは私なのですが、その当時は、「バイナリーオプションって何!?」という完全アウェー状態でした(笑)。
しかしその後、金融商品としてのバイナリーオプションはだんだん認知度を高め、今回、本誌の方から再度バイナリーオプションについて原稿を書けとのご依頼がありました。
このような状況を予想していた私としては、非常に「してやったり」の心境です(笑)。というのは嘘で、今回も謙虚にバイナリーオプションについて、丁寧なご説明を心がけたいと思いますので、よろしくおつき合い下さい。バイナリーオプションとは、グリコのおまけである
バイナリーオプションとは、金融派生商品の一種です。
バイナリーとは2進法という意味で、金融商品である「オプション取引」を2進法の枠組みで扱った取引方法です。これではわかりにくいので、もう少し噛み砕いてみましょう。
もともとが金融の「派生商品」なのですから、派生する前の元の商品があるはずです。それは株式や日経225、外国為替など何でもよいのです。今回はFXに焦点を当ててお話をしますが、本来は、取引に使えるものなら何でもありなのです。
たとえば、円とドルの取引を行う為替取引が、もともとの実物取引としてあります。そこから派生した商品として、円:ドルのバイナリーオプションという取引があります。そもそも元となる実物取引があって、そこから派生した金融取引が派生商品、通称デリバティブと呼ばれるものなのです。いわばグリコのおまけです(笑)。
美味しいお菓子がメインとしてあって、それに付属品としてついているおまけグッズがある。このおまけグッズが金融派生商品です。これがバイナリーオプションの本来の位置づけです。
しかし、グリコのおまけでもそうですが、お菓子そっちのけでおまけに夢中になる人がいますよね(笑)。おまけだけゲットしてお菓子を捨ててしまったり(笑)。また、おまけのほうが珍しいグッズの場合、そちらのほうがより希少価値が出て、取引されたりすることすらあります。
このように、おまけ的立場であったものが、それ自体に価値が発生し、広く需要が出てくるという現象が、グリコのおまけだけではなく、金融市場についても起こってきているのです。バイナリーオプションの取り扱い説明書「ジキルとハイド」
バイナリーオプションの詳細については、他の専門家が書かれたものを読まれたり、ネットで検索していただければわかると思います。
ここで私が伝えたいのは、バイナリーオプションの本質についてです。私の癖として、身近な例を引いて単純にズバッと言い切ってしまっていますが、何らかの真理を含んでいることも事実なのではないでしょうか。
ここで単純な取引例を見ながら、バイナリーオプションのメリットとデメリットを考えてみましょう。
ある時点でのレートが1ドル80円であったとき、たとえば、24時間後の円:ドルレートを予想します。そして、1ドル80円より円安になっているのか、円高になっているのかの二者択一で為替の動向を予想し、その方向性に賭けるのがバイナリーオプションです。
バイナリーオプションがややこしいのは、取引する会社によって仕組みが異なり、さまざまな選択肢が用意されているため、さらに、複雑性を増していることです。よって、みなさんが実際に取引される際には、その会社の仕組みや取引の方法をじっくりと理解するところから始めてください。今回は非常に単純化して、本質だけをお伝えさせていただいておりますので。
単純にいえば、バイナリーオプションとは、アップかダウンかの二者択一のシンプルな取引なのです。これが初心者の方にとっては非常に魅力的なポイントでしょう。
バイナリーオプションのメリットとしては、
1.リスクとリターンの金額が限定されている
2.二者択一のためわかりやすい
3.小さな資金で取引に参加できる
などがあります。
そもそもオプション取引が開発された本来の目的は、リスクヘッジです。外貨預金などの外国為替の取引やポジション、資産などを保有している状態のときに、急激な為替変動が発生したとします。その際にもっているポジションや資産などを決済・清算してしまうと、長期的な利益獲得を逃すことになったり、損失を現実化することになってしまいます。
そのような事態を避けるために開発されたのがオプション取引なのです。現有ポジションや資産を保持したまま、相場変動の方向へオプション取引を使ってリスクヘッジする、これが本来の使用方法だったのです。
ここで、さきほどのグリコのおまけ現象が発生します。本来リスクヘッジ用の金融商品であったものが、違う価値をもち始め、元来の意味や位置づけから大きく飛躍し、独自の進化を遂げていったのです。とくに、バイナリーオプションに関しては、投機的な利用方法が大きく進展しているのが現在の状況なのです。
よって、単なる金融派生商品であるバイナリーオプションですが、その利用方法によって「ジキルとハイド」のように、まったく異なる性格をもつといえるでしょう。かたや現有資産に対するリスクヘッジ用に、かたや金融商品を使ったギャンブル用に。
みなさんがどちらの側面で魅力を感じるかは人それぞれでしょう。しかし、少なくともどちらの面の性格を自分が利用したいのかを自覚し、しっかりと仕組みを理解してつき合う必要があるでしょう。

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