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「平均足」はとてもわかりやすい売買シグナルで、初心者の方にも非常に使いやすく、収益につながりやすい指標として有名です。ローソク足との違いや、ダマシを回避する方法を解説します。「DMI」はトレンドの強さ・弱さに注目したユニークな指標です。

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外為オンライン・佐藤正和の+アルファ実戦チャート術:佐藤正和
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「平均足」はとてもわかりやすい売買シグナルで、初心者の方にも非常に使いやすく、収益につながりやすい指標として有名です。ローソク足との違いや、ダマシを回避する方法を解説します。「DMI」はトレンドの強さ・弱さに注目したユニークな指標です。

値動きの平均値を取り入れた平均足は売買判断しやすい

今回は、個人投資家の方々にたいへん人気の高い「平均足」をまず取り上げましょう。
平均足はローソク足の実体部分の上辺と下辺に「平均値」を採用したもので、別名「コマ足」とも呼ばれます。
人気の理由は、なんといっても、売買シグナルが非常にわかりやすい点にあるといえるでしょう。陰線が何本か続いたあとに陽線が出れば「買い」、陽線連続のあとに陰線が出れば「売り」と、平均足を一目見るだけでシンプルに売買判断を下すことができるのが魅力です。
まずは平均足の算出方法を、ローソク足との対比で見ていきましょう。
ローソク足は「ある期間の始値・高値・安値・終値」という4本値を1本の足で示したものでした。平均足が違うところは、
A「1本前の始値・終値の平均」
B「期間中の始値・高値・安値・終値(現在値)」

という2つの平均値が、ローソクの実体部分の上辺と下辺になっている点です。BがAを上回っていれば陽線、下回っていれば陰線になります。
たとえば、「ドル/円」レートが「始値89円、安値88円50銭、高値90円50銭、終値90円(前日の始値88円、終値89円)」で推移したとすると、平均足は、「上ヒゲ90円50銭、実体の上辺89円50銭、実体の下辺88円50銭、下ヒゲなし」という、コマ型の陽線で示されることになります(図1)。

図1

現在の値動きの平均値を前の期間の平均値と比べて、陽線/陰線を決めることからわかるように、移動平均線的な視点が取り入れられているので、為替レートの値動きだけでなく、トレンド判断もできる点が平均足チャートの強みといえます。

平均足のヒゲにはローソク足とは正反対の意味がある

ヒゲの部分はローソク足と同じように、「上ヒゲ=高値」「下ヒゲ=安値」になります。ただ、ローソク足と違って、上昇局面では下ヒゲがなく、上ヒゲの長い陽線が続き、下降局面では上ヒゲがなく、下ヒゲの長い陰線が続きます。ローソク足とは正反対の判断になりますので注意が必要です。
さらに、陽線なのに下ヒゲが伸びてくると上昇が失速する兆し、陰線なのに上ヒゲが伸びてくると下降力衰退の前兆になります(図2)。

図2
図3

ローソク足の場合は直近の足を見れば、現在値がすぐわかりますが、平均足では現在値がどこにあるのかわからない点にも注意が必要です。勢いよく上昇が続いているときは「高値=現在値」になることが多く、そこで買いを入れてしまうと、思わぬ高値づかみになってしまう可能性があります。とくに、短期売買では、陽線が連発しているのになかなか現在値が買値を上回らない、といったことが起こりがちです。
たとえば、図3は、ある期間の「ユーロ/ドル」の1時間足を、ローソク足と平均足で描画したものです。

図4

ローソク足の場合、大陰線をつける前の長い上ヒゲや十字線の登場で、これまでの上昇力が失速気味であることがわかります。それに比べて、平均足では、陽線から陰線に転換するまで上昇力の低下を察知することができません。値動きの微妙な変化やニュアンスを読む点では、ローソク足のほうが勝っているといえるでしょう。
とはいえ、「平均足の陽転=買い」「陰転=売り」というわかりやすさが大きな魅力であることに変わりはありません。平均足が陽転・陰転したらエントリーし、そのまま同じ色の平均足が続いている間はホールド。長く続けば続くほど儲かることになります。そして、ふたたび陰転・陽転が起こったら決済と、エグジットポイントに関しても単純明快で迷うことはないでしょう。

陽線・陰線が連続しやすい長いスパンのほうが使い勝手よし

月足、週足といった長期スパンでも、5分足、10分足といった超短期スパンでもきれいにトレンドの転換と継続をとらえることができます。移動平均線のゴールデンクロス・デッドクロスや、トレンドラインのブレイクなどに比べても反応が早く、トレンド転換のポイントをいち早くとらえられる点も魅力です。
陽線や陰線が連続すればするほど収益が増えることを考えると、細かい上下動を狙うデイトレードよりも、ある程度長い間、トレンドが持続する1週間程度のスイングトレードで使うほうが効果が高いでしょう。
陽線や陰線が連続して出続けるという意味では、中長期スパンの週足・月足レベルでの使い勝手も抜群です。むろん、陽転したと思ったらすぐまた陰線が出たり、トレンドが長続きしないでダマシに終わることもあります。とくに、最近の「ドル/円」相場のように、狭い値幅で相場がこう着状態に陥ると、判断を下すのが難しくなります。
ただ、「ローソク足の色がくるくる変わっている場合はダマシ」と、ダマシの基準も非常にわかりやすいので、逆に割り切りやすいと考えることもできるでしょう。おすすめしたいのは、RSIやストキャスティクスといったオシレーター系指標と組み合わせて使うことです。
図4は、「ユーロ/ドル」の平均足チャート(日足)にRSIを組み合わせたものです。

図5

オシレーター系は売られ過ぎや買われ過ぎ指標といわれていますが、逆に、天井圏や大底圏に張りついていれば強いトレンド、中間地帯でうろうろしていれば弱いトレンドと判断できます。この性質を利用して、

図6

というように、平均足の陽転・陰転の連続を予想する補助ツールとしてオシレーター系指標を使うと、より精度を高めることができるでしょう。

平均足の補助ツールとしても使えるトレンド診断指標・DMI

今回紹介したい、もうひとつの指標「DMI」も、平均足と組み合わせて使うと、より威力を発揮するタイプです。
DMIは日本語で「方向性指数」と呼び、RSIを開発したW・ワイルダーが、トレンド相場に弱いオシレーター系の弱点を克服するために考案したトレンド系指標として知られています。
DMIが注目するのは、前日の高値(安値)と当日の高値(安値)の差です。当日の高値が前日の高値よりプラスなら上昇力が強く、当日の安値が前日の安値よりマイナスなら下降力が強くなります。その力が全体の値幅(当日の高値マイナス当日の安値etc.)に占める割合を求めて、相場の上昇・下降力を求めたものがDMIです。
DMIは3本の線で構成されます(図5の「豪ドル/円」1時間足チャートを参照)。

図7
図8

+DIは相場が高値更新を続ければ上昇していき、その勢いが失速すれば下降していきます。反対に、-DIは相場が安値更新を続けていれば上昇していきます。
そして、+DIと-DIの差に注目したADXは、上昇であれ下降であれ、一方向への動きが強くなればなるほど上昇していき、方向性が弱まれば下落します。
整理すると、「上昇力=+DI」「下降力=-DI」「トレンドの強さ=ADX」という3本の線を使ってトレンドの強弱や転換・継続を判断するのがDMIといえるでしょう。売買判断としては、「+DIが-DIを上抜いたら買い、下抜いたら売り」というのが基本になります。+DIと-DIのクロスにまず着目するわけです。さらに、

図9

といったトレンド判断に使うこともできます。3本の線の傾きに注目すると、トレンドが急激なものかゆるやかなものか判断することもできます。+DIの急上昇は相場急上昇、-DIの急上昇は相場急落のシグナルになります。
ADXに関しては、上昇局面はトレンド加速、下降局面はトレンド収束を意味します。+DIや-DIに比べると反応が遅くなりがちですが、+DIと-DIのクロスで買って、ADXが上昇から下降に転じた瞬間に手仕舞うといったエグジット探しに使うことができます。
図6は、さきほどの「豪ドル/円」1時間足チャートを平均足に変えたものです。

図10

平均足は陽線と陰線がくるくる入れ替わる膠着した相場には使えないという欠点がありますが、図の中央の青い点線で示したところがまさにそういった状態になっています。
このとき、DMIに注目すると、平均足が陰転しても-DIが上昇せず、底這いで推移していたり、平均足が陽転しても、+DIやADXが低迷を続けたりしていることがわかります。
つまり、DMIを見ることで、平均足の示すトレンドの転換がその後も継続しそうかどうか、トレンドの力を判断することができるわけです。
反対に図5のAやBの地点では、平均足の陽転/陰転とともに、+DIや-DIも上昇を続けており、平均足の示すトレンドにパワーがあることがわかります。
このように、トレンドの強弱診断ツール・DMIは、ほかのトレンド系テクニカル指標と組み合わせて使うと、より効果的といえるでしょう。

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