スキャルピングは、デイトレードにおいてもっとも短時間に取引を行う取引スタイルです。スキャルピングにとって重要なことは、素早く相場に入り、思惑と反対に動いたら速やかに退散する反射神経や決断力が必要になります。
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実践スキャルピング取引の攻略法
■スキャルピングを始めるための基本
1.リスクが低い取引スタイルではレバレッジを利用
スキャルピングは、デイトレードにおいてもっとも短時間に取引を行う取引スタイルです。スキャルピングにとって重要なことは、素早く相場に入り、思惑と反対に動いたら速やかに退散する反射神経や決断力が必要になります。
従って、鞘抜きの幅も小さくなるため、何度も繰り返しながら、少しずつ利益を積み増していきます。スキャルピングは基本的に大きく一発を狙う取引ではありません。逆にいえば、それだけリスクが少ないということが、この取引のメリットともいえます。
リスクが低いということは、通常の取引よりも大きな額で取引をすることが可能であるということです。ポジションの保有時間が短い取引では利鞘が少ないため、その分、取引金額を増やすことで収益を確保します。そのためには、レバレッジを十分活用することがこの取引のポイントになります。2.流れのイメージをもつ
ポジションをもつタイミングはいつでもいいというわけではなく、前もってイメージづくりを行います。波乗りディーリングという言葉がありますが、まさに波のイメージをもつように、相場の流れをとらえていくようにします。
そのイメージづくりには、チャートを見るのがもっとも効果的です。チャートは長めの期間から短い期間へとみていきます。長いチャートをチェックすることで、レンジ相場に入っているのか、トレンドはあるのかなどがわかります。
とくに、スキャルピングの場合は、レンジの幅を頭に入れておくようにします。トレンドが見られるときでも、そのレンジの幅を頭に入れておくと、感覚的に利食いのときに自然に反応するものです。
イメージができ始めれば、縄跳びに入る要領で入るタイミングを探ります。チャートの期間は長めといっても、せいぜい時間足程度から始めて5分足、そして、1分足とみていくことで、イメージを固めていきます。
スキャルピング取引では、相場観はそれ程必要とはしません。売られ過ぎや買い過ぎなどの反動を狙う逆張り志向で取引を行うのが基本になります。3.パターンでチャンスを狙う
横這いのレンジのときには、上と下の両サイドでポジションをもつようにします。トレンドができているときには、そのトレンドに沿ってポジションづくりをしたほうが、リスクは軽減されます。
また、利ザヤも多く取ることができます。たとえば、下降トレンドの場合には売りサイドから入り、上昇トレンドのときには買いサイドから入るという具合です。◆レンジの抜けるときを狙う
レンジ取引の際には、上限に近づいたときには「売り」で入り、下限に近づいたときには「買い」から入ります。しかし、レンジを抜けたときというのは、大きく値が動くときでもあります。
そのようなときには、ドテン(途転)やナンピンのタイミングでもあります。そこで、順張りで追いかけてポジションをもつようにします。騙しの動きはもちろんありますが、もし、すぐにレンジに戻るようであれば、速やかに損切りをします。◆三角保ち合いの放れるときを狙う
1分足でも日足でも、三角もち合いの性格は同じです。トレンドの後、一時的にもみ合いになることがよくあります。そのようなときには、値幅が徐々に小さくなっていき、その後、どちらかに大きく放れるという性質が見られます。
トレンドがある場合には、そのトレンドに沿って放れることが多く、その方向にポジションをもつようにします。放れてから後を追いかけるのが理想的ですが、なかなか出遅れることが多く、放れる前からポジションを張ることになります。そのタイミングは、チャートを見ながらイメージをつかむようにします。4.ポジションをもつタイミング
チャートは取引を始める前に、イメージをもつために見ておくと書きましたが、取引の最中でも、ティックチャートや1分足チャートを出しておくと良いでしょう。もちろん、活発に動き出したときなどは、基本的にチャートなどをみている余裕はなく、瞬時に自分の感覚で取引を行います。
スキャルピング取引で参考にするテクニカル分析は、トレンド系ではなく、オシレーター系が適しています。オシレーター系とは、振り子という意味から明らかなように、売られ過ぎや買われ過ぎを分析するものです。
従って、売られ過ぎのときには買いを入れ、買われ過ぎのときには売りを入れるといった逆張りが基本になります。方向が転換した後に追いかけようとしても、このスキャルピング取引においては、間に合わないことが多いためです。
逆張り取引というのは、チャンスを逃さないように、積極的にポジションを取りにいくものです。上下の値幅がないときなどは効率的です。ただ、振幅の激しい動きが始まったときなどは、順張りでポジションを取りにいくこともあります。その辺は臨機応変に対応しましょう。■「売り」「買い」の基本
1.利食いと損切りのポイントの違い
損切りのポイントは単純です。ポジションを取って反対に動き出したら、即座に損切りを行います。そこでは、いっさい躊躇してはいけません。
利食いの目安は、予想される値幅を全部取ろうとしてはいけません。少なくとも、確実に利鞘を抜くことが肝心です。お饅頭でいえば、真ん中の餡子の美味しい部分の半分だけを食べるようなものです。
ただし、そのときの勢いというものがあり、当然、臨機応変に対応します。さらに、レンジを簡単に超えていくとみれば、利食いを遅らせて様子をみます。2.スキャルピングに適した時間帯と通貨ペア
スキャルピングでは、上下両サイドのどちらもポジションを張っていきます。そして、その値幅が大きければ大きい程、適した相場となります。
従って、もっともスキャルピング取引の適した条件というのは、方向性よりも変動率の高さになります。たとえば、重要指標が発表されるときや、要人発言のときなどです。突発的なできごとが起きたときなども、大きなチャンスになります。
ただ、突発的なできごとというのは狙えるものではなく、それこそ運が左右するものです。このような場合には、状況にもよりますが、後追いをするとたいてい高値をつかんだり、底をたたいたりすることが多いので、気をつけましょう。
むしろ、一時的な往ってこいの相場になるような材料であれば、戻しのタイミングを狙って入るほうが安全で、さらに、成功する確率が高くなります。
スキャルピング取引は短期決戦になるため、1日中パソコンの前にいても疲れるばかりで、時間の効率からみても、お勧めはできません。できるだけ相場が動きやすい時間を狙って、仕掛けていくようにしたほうがよいでしょう。
とくに、サラリーマンの方などは、朝の時間帯や帰宅後の限られた時間帯になるため、時間を効率よく使うようにします。動き出したら短期間に集中して行うため、相当神経が疲れるので、時間配分は大切です。釣りと同じで、魚がいないところで何時間糸を垂らしていても、何にも釣れないのと同じです。取引の回数も動くときを狙うため、その状況次第では、数回の取引で終わることもあります。あるいは、入れ食い状態で数十回往復取引を行うこともあります。
基本は無理をしないことです。動きの少ないときに無理やり取引をしようとすると、損切りの回数が圧倒的に増えていきます。少なくとも、スプレッド(売りと買いの値幅)の幅だけ必然的に不利になります。■動く時間帯を狙う
市場の動きやすい時間帯として、ニューヨークの経済指標発表時間以外には、各市場の始まる前後が狙い目です。たとえば、冬時間では東京市場から欧州市場に変わる17時付近や、NY市場の始まる21時付近です。
他にも、ロンドンフィキシングタイムの23時や、オプションのカットオフタイム(東京市場は15時、NY市場は22時)などは、動き出す時間帯として覚えておきましょう(注・NYや欧州の時間表記はすべて冬時間となります)。■通貨を選ぶ
通貨もできるだけ上下に動きやすく、値幅の大きい通貨を選ぶようにします。ただ、動きやすいといっても、流動性の低いマイナー通貨ではスプレッドが広くなり、そのぶんだけコストがかかります。
私がもっともお勧めしたい通貨は「ポンド」です。流動性の高さにもかかわらず、値動きが活発な通貨であるポンドは、スキャルピングには打ってつけです。
とくに、ポンドの通貨ペアとして「ポンド/ドル」や「ポンド/円」などはスプレッドが狭くて、お勧めです。最近では、「ポンド/ドル」のスプレッドを2ポイント以下で提示する業者も多くみられます。もちろん、そのなかでもできるだけスリッページ(提示されたレートで取引できない)の少ない業者を選ぶようにしましょう。
今回は「ポンド/ドル」の通貨ペアを使って、東京市場の終わりから欧州市場の始まる17時前後での取引を参考にして、コツをつかんでいきます。実践例:「ポンド/ドル」のスキャルピング取引
通貨ペア=「ポンド/ドル」
取引単位=10万ポンド
スプレッド=2ポイント
取引時間=1月11日16時~17時半Aさんは、欧州勢が取引を始める17時頃を狙って、「ポンド/ドル」の取引を始めようと、前日からの値動きをチェック。時間足チャートから5分足チャート、そして、1分足チャートと眺めていき、イメージをつくります。

時間足チャート(図1)では、過去1週間で1.56ミドルから1.54ミドルのレンジ内でほぼ動きが収まっているのを確認。直近では、1.56ドルの高値をつけてから、徐々に上値を切り下げてきており、1.55ミドル付近でもみ合いが続いていました。


次に、5分足チャート(図2)をみると、1.5560から1.5530のレンジでもみ合いがみられます。そして、1分足チャート(図3)をみると、20ポイントぐらいの幅で高値が1.5550で、安値が1.5530付近でもみ合いが見られました。
そこでAさんは、取り敢えず流れに乗ろうと、1.5526(1回目)で買いから入りました。数分後に数ポイント上の1.5530(1回目の決済)で売り戻して、4ポイントの利鞘を抜きました。
その後、直近の高値1.5550を抜けたため、跳ね上がるかと思って1.555(2回目)で買ったものの、押し戻されたため、1.5548(2回目の決済)で売り、7ポイントのロス。
17時になってやっとロンドンが売りで仕掛けてきました。Aさんは逆張りの1.5540(3回目)で売り、10秒後には1.5533(3回目の決済)で買い戻し、7ポイントの鞘を抜きました。
その後、30分ほどして、サポートレベルの1.5530を下抜けしたため、後を追って1.5522(4回目)で売り、1.5510(4回目の決済)で買い戻しました。
実は、大台の1.5500付近まで下落するとみていましたが、値動きが鈍いことから買い戻しました。結局、1時間余りで、Aさんは4回の取引を行いました。取引履歴
1回目=1.5526(買い)→1.5530(売り)。プラス4ポイント。
2回目=1.5555(買い)→1.5548(売り)。マイナス7ポイント。
3回目=1.5540(売り)→1.5533(買い)。プラス7ポイント。
4回目=1.5522(売り)→1.5510(買い)。プラス12ポイント。4マイナス7プラス7プラス12=16(ポイント)。結果は、16ポイントのプラスとなり10万ポンドでの取引ですから、10万ポンド×0.0016=160(米ドル)のプラスです。1ドル80円とすれば、160ドル×80円=1万2000円。結局、この日は1万2000円の利益を得たことになります。
効率から見てまずまずの結果だと思います。スプレッドが2ポイントということから、その分だけハンディキャップを背負っての戦いとなりますが、数分間で20ポイント幅の動きがあるため、今回は利益を得ることができました。これが、5ポイントぐらいの値幅で上下を繰り返されると、細かい損切りを余儀なくされることになります。
スキャルピングでは、数10ポイント抜くというのはむしろ稀です。Aさんのように大きく狙わずに、細かく確実に、利益を重ねていくことがポイントです。






