外国為替とは、2国間の通貨の交換比率=レートのことです。比率ですからゼロになることはありません。株式では、投資した株が紙切れ同然=ゼロになってしまうこともありえますが、為替レートではそうした事態は起こらないということです。
- 特集記事一覧
- >>
- 外国為替とはなんぞや?:廣澤知子
- 外国為替とはなんぞや?:廣澤知子

■外国為替の市場とは
外国為替とは、2国間の通貨の交換比率=レートのことです。比率ですからゼロになることはありません。株式では、投資した株が紙切れ同然=ゼロになってしまうこともありえますが、為替レートではそうした事態は起こらないということです。
その外国為替は、外国為替市場で取引されるものですが、この市場、実に24時間止まることがありません(もちろん土日は除きますが……)。株式市場の場合、同じ「市場」といっても、原則、決まった時間内に取引を行うものですよね。
外国為替は相対取引されるもので、どこかに取引所があるわけではなく(個人投資家向けのFX投資においては取引所取引もあります)、銀行のディーリングルームや、個人投資家の皆さんがPCの前で参加するものです。
そのため、外国為替市場は、決まった「取引時間」が存在するのではなく、世界のどこかに参加者=売買の対象者さえいれば、市場として機能していくものです。時差に従って、次々と各国の市場が重なっていき、地球儀の時間軸に沿ってぐるりと一周するイメージです。■初めはウェリントンから
具体的には、ウェリントン(ニュージーランド)に始まり、順次、シドニー、東京、香港、シンガポールと開き、バーレンなどの中東、チューリッヒ、フランクフルト、パリなどのヨーロッパ、ロンドン、NYとつながり、NY市場が閉まる頃、再びウェリントンが開きます。
■世界の3大市場
このなかで、「世界の3大市場」と呼ばれるのは、東京、ロンドン、NYの各市場で、活発かつ取引量も大きくなります。
ちなみにロンドンが断トツに取引量が多く、次いでNY、東京は2位のNYとは大きく差があり、かつ過去においては一時4位に転落したこともありますが、現在かろうじて3位を保っています(2010年BIS調べ)。
4位以下には、日本とそう大差なくシンガポールや香港などアジア市場が控えていて、いつまで東京市場が3位に踏みとどまれるかは、微妙なところかもしれません。■ロンドンが最大の理由
なぜロンドンがもっとも取引量が多いかといえば、午前中にはアジア勢、午後には米国勢が参加できる時間帯にあることが大きな理由です。参加者が多ければ多いほど、取引量も多くなるため、流動性が増し、安定的にトレードできる環境になりますから、また参加者が集まることになります。
■米ドルは基軸通貨
もちろん、世界のどの市場、どんな時間帯においても自由に流通する通貨ペアであれば、取引することはできます。
私たち日本人にとっては、自国通貨が円なので、ニュースでも当然のことながら「円相場」が主役となっていますが、世界中の市場を通して、その中心となるのは基軸通貨と呼ばれる米ドルです。
日本でも単純に「円相場」とニュースに登場するときは、米ドルに対する「ドル/円」ですが、世界の為替市場での主要通貨ペアも、米ドルに対するものです。「ユーロ/ドル」「英ポンド/ドル」「ドル/スイス(スイスフラン)」「ドル/カナダ(カナダドル)」「豪ドル/ドル」といった組み合わせです。■通貨ペアの見方・読み方
ここで通貨ペアの読み方について説明しましょう。通貨の読み方には実はルールがあります。はじめに名前のある通貨がベースとなり、つまり、前者1単位あたり後者が何単位かという読み方になるのです。
どちらを1単位とするかにもルールがあり、1外国通貨に対して自国通貨はいくらかを表記する「自国通貨建て」と、1自国通貨がいくらの外貨なのかを表記する「他国通貨建て」があります。
自国通貨建てには、日本円やスイスフランなどが該当し、1米ドル=●円、1米ドル=●スイスフランで、「ドル/円」「ドル/スイス」となります。
他国通貨建てには、ユーロやポンドなどが該当します。1ユーロ=●米ドル、1ポンド=●米ドルで、「ユーロ/ドル」「ポンド/ドル」ということです。
市場において、為替レート表示は前記のように決まっており、その逆はありません。ですから本来、TVのニュースなどで聞かれる「円/ドル」とは、為替市場ではいわないこともぜひ覚えておきましょう。
取引の単位通貨を間違えていると、とんでもない取引になってしまいます。たとえば、「ユーロ/ドル」を取引するときに、1000米ドルを買うつもりで、「1000単位買い」と注文してしまうと、それは1000ユーロの買いのことになりますから、米ドルは対価として売ることになります。自分のしたかった取引と逆の方向の取引をしてしまうことになってしまいますね。
自身が買いたい通貨はどちらなのか、売りたい通貨はどちらなのかということは、どちらの通貨が主単位になっているのか、通貨ペアの基本を取引する前に今一度注意をするようにしておきましょう。
次回は、為替レートそのものの成り立ちなどについて説明しますので、お楽しみに。






