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イサムのFX初心者研修会128
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トップクラスのトレーダーは相場をどう見て、どう取り組み、どうやって相場から利益を得ているのか。そのルール、手法、そして、トップクラスへ昇ってきた要因とは。ついでに、われわれがどうすれば勝てるようになるのかのアドバイスも欲しい。
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- 特別企画 読者が聞きたいことをズバリ直撃!:綾木望・Sarah・竹井佑介
- 特別企画 読者が聞きたいことをズバリ直撃!:綾木望・Sarah・竹井佑介

トップクラスのトレーダーは相場をどう見て、どう取り組み、どうやって相場から利益を得ているのか。そのルール、手法、そして、トップクラスへ昇ってきた要因とは。ついでに、われわれがどうすれば勝てるようになるのかのアドバイスも欲しい。
今回はおなじみのSarahさんと、竹井佑介さんから、読者への貴重なアドバイスもしっかりもらえた。よく読んでもらうとわかるが、真剣さや努力以外にも、上手な人にはいろいろな共通点がある。それを感じながら読めば、散りばめられた貴重なヒントを得ることができるはずだ。Sarahさん
-信念の人苦しい局面でも自分のトレードスタイルを守る信念の人-
退場の危機を経て、猛研究の末つかんだ自分のトレード方法。ルールを守り、資金管理を大事にする姿勢を保って、確実に利益を重ねるSarahさん。トレンドフォロー型のトレードで、ボラタリティの高い相場や通貨ペアを狙って、エントリー、ロスカット、イグジットの各ポイントをバランスよく設定することに注意を払っている。多少のことに動じない冷静なトレードスタイルは、大いに学ぶべきものがある。
■基本はトレンドフォローでボラタリティの高いものを狙う
「早朝も見ますし、9時過ぎからも見ます。午後は3時か4時過ぎくらいからも見ますね」
市場を見る時間を聞くと、そんな答えが返ってきた。べったりということではなく、早朝ならニュージーランドやシドニー、9時には東京市場が開いているし、3時4時なら香港、シンガポールがオープンしている。
取引が活発になり、ボラタリティも出そうな時間帯をしっかり見ているということだろう。取材場所のカフェに現れたSarahさんは、机の上に開いたノートパソコンを置いて、話を始めた。ポジションをもっているときは目が離せないということかもしれない。そんなSarahさんはどんなトレードをするのだろうか。■もみ合いのあとのブレイクに妙味がある
「基本的にはボラタリティのある動きを狙ったもので、トレンドをフォローするということが多いですね。エントリーポイントは、たとえば、1時間足で5、6本くらいずっともみあっているところに注目します。そこを抜けたら、その方向に向かってエントリーします。
ストップするところは先に決めておくんですけど、利食いは最初から決めておかないで、利が伸びていけば追いかけていく。利食いのチャンスがあればいったん手仕舞って、すぐまた入るということもします」
確かに、もみ合い離れは買いでも売りでも大きく取れる可能性は高いが、そこがダマシとなって、すぐ反転して、たちまちロスカットというリスクも高いと思うが。
「最初にブレイクした方向にエントリーしたら、その逆にいっても、自分の使っている指標がイグジットしたほうがいいということを示さない限り、イグジットはしません。そのままロスカットになるのは仕方ありませんが、とにかく最初にストップを入れたら、そこまではもつんですよ。ですから、ちょっと反対にいったからとあわてて成行きでロスカットっていうことはほとんどないですね。
エントリーした方向と反対に動いたら、逆にここかなと思うところまで待って、押し目を入れる場合もありますね。指標がイグジットを促していれば、たとえ利幅が小さくてもイグジットします」■ストップまでの範囲のなかで落ち着いて待つ
ふつうはストップロスのところまでいかなくても、自分の売買したのと反対方向に動き出すと、慌ててロスカットするという人が多いが、Sarahさんは、慌てることなくロスカットラインまではポジションを外さない。どうもこのあたりの落着きというか、信念みたいな強さが上手の秘密のひとつかもしれない。
そういえば、言葉を選びながらじっくりと話すことにも、落ち着いた性格が現れているようだ。では、エントリーポイントを見つけて仕掛けてから、イグジットまでの時間はどれくらいなのだろうか。
「トレードは、しっかりチャートを見てからエントリーして、1時間から、長ければ1日ぐらいになります。だから、基本的にはデイトレですね。最低でも1時間はポジションをもつことになります。
でも、スキャルピングをこれだって思うチャンスがあれば、ピンポイントで1日1、2回とかならやることあります。スキャルピングもそういうペースならあまり負担にならない。
私のスキャルピングは、逆張りのことが多いんですよ。トレンドが反転する寸前の逆張りです。以前はかなりひんぱんなペースでスキャルピングやってたんですけど、あまり勝てなかったんです。だから、確実なチャンスと思うものをピンポイントで狙って、ということになったんですね」
それにしても、エントリーしてからのSarahさんが落ち着いていられるのは、信頼できるトレードパターンや指標をもっているからこそだろう。基本的には、トレンドフォローでトレードし、場合によっては、トレンドの反転を見きわめて逆張りもするというSarahさんだが、そんなトレードのためにはどんなテクニカルの指標を使うのだろう。■ビジュアルでシンプルな指標がいい
「私はボリンジャーとローソク足しか見ないんです。ボリンジャーで大きく乖離したところとか、ヒゲの出たところに注目して、トレンドの反転とかに注目します。あとはMA(単純移動平均)です。比較的シンプルだと思いますよ。それに、とくに、変わった見方とか使い方はしません。実にオーソドックスな解釈で見ます。シンプルで、かたちが整っているものがいいですね。
もっとも、シンプルにするまでは複数の指標をいろいろ試して、信頼性が高く、自分にとって使い勝手のいいものにだんだん絞っていったんです。MAなら3本のラインのパーフェクトオーダー(3本線がきれいにそろうもの)を1本にしたりとか、色使いを変えてわかりやすくするとかです。MAの数値なんかも、たとえば、5、10ならどうか、10と15ならどう違うかなんて、ずっといろいろ検証して、自分の指数を設定しました。
ま、ふつうならそこまでこだわらなくても、ツールの標準の数値でいいと思いますね。とにかく、『見た目』って大事だと思いますよ。わかりやすくて、判断しやすいというものということで、ビジュアルって大事だと思います。友だちにもパターンがきれいじゃないとやらないという人もいますけど、その気持ちわかります」
確かに、飛行機が美しいのは、速く飛ぶために余分なものを切り捨てたためで、その合理性が美しさとスピードを生んでいるといわれる。トレードでも、ぐちゃぐちゃしたチャートや、そのチャートを指標が無秩序に取巻いているのはいただけないし、無理して入ってやられることが多いのは事実だ。
ただ、シンプルといっても、指標を絞り込み、その指数もいろいろ入れ替えて、自分にとって実に頼りになるものにするのは根気のいる大変な作業に違いない。■退場の危機を乗り越えて自分のトレードを確立
こちらが会うまでは、Sarahさんのことを天才肌で、あまり苦労なくトレードをこなしてきた人だと思っていたというと、にこにこ笑いながら、次のように話す。
「コツをつかむまでは2、3回大きな失敗をしたんですよ。まだ、ルールもできていない状態で、勝手に上がりそうだなとか思って買って大損したりとか、このままじゃもうできないな、ここで変えなければどうしようもないというのがわかったんです。退場寸前まで追いつめられたんですね。
そして、そこからめちゃくちゃに勉強を始めたんです。5年くらいさかのぼって、過去のいろいろなチャートを検証したり、実際のトレードはせずに、ひたすら研究しました。サブプライムの前の年の年末ぐらいからですね。半年ぐらいはとにかく真剣に研究しました」
Sarahさんにも私たちと同じように大失敗の歴史があったのだ。ただ、あきらめてもしょうがない状況で、ふつうの人ならあきらめているだろうに、そこでやればできるって気がしたのだろう。
「そうやって研究を続けているうちに、これいいなってのを見つけたんで、トレードを再開するようになったんです。上手にやっている人で、努力していない人っていないでしょう」
失敗を乗り越えて今の自分にたどり着いたことがすごい。あきらめないっていうのは、ひとつの才能ではないだろうか。ところで、このように自分の指標で、テクニカル優先でトレードするということはわかったが、ファンダメンタルズはどう考えているのだろう。
「ファンダメンタルズというのは先でなく、後で考えるんですね。トレードしていて、あれっ動いたな、何だろうなって感じが多いんですよ。後で何かイベントがあったことがわかるんですね。
去年の9月の円売り介入なんかは、介入があって市場が動いて、そのなかで『ユーロ/円』を買って、上がって取って、まだ上がるって思ってロングを続けたりということで、ファンダメンタルズで材料が出ても、あくまでも市場の動きに合わせてトレードします」■大きく取りづらい相場でもトレードスタイルは変えない
昨年の半ばくらいからか、どうも為替相場の動きが、ある意味、膠着状態のようになって、地味になっているようだが、そんななかで、ボラタリティの高さを求めるSarahさんはどういうトレードをしてきたのだろうか。
「そうですね、1昨年と去年の成果は、その前の3年前の3分の1くらいのレベルでしたね。トレードスタイルが変わったんですかなんていわれましたが、でも、別にトレードスタイルが変わったんじゃなくて、相場が変わったんですよ。500pips、600pips取れる相場がこないから、なかなかポジションもてるチャンスがないんですね。
先日、この10年くらいの為替相場のボラタリティを算出したんですけど、2007年と2008年は過去10年間のなかで異常ともいえるほど極端に大きなボラタリティを示していました。まあ、取れる人は大いに取れて、バブリーになったっていうことで、私もおかげで、かなり取れましたよ。でも、ここのところは小さく積み重ねるという感じなんですね。
今まではストップ幅を100pipsにして、取るのは300pipsとか500pipsとかだったんですが、今ではストップを30pipsから50pipsくらいに小さくして、利益幅も30pipsから50pipsくらいになるようにするとか、になっている。でも、イグジットまでの幅だけを小さくするのでなく、エントリー、イグジット、ロスカットのバランスはとるようにしているんですね。
全体のバランスが崩れなければ別にいいと思っているんです」■ボラタリティがあって面白いのは「ユーロ/米ドル」
「もちろん、大きく狙おうとしていますし、チャンスがあれば、大きく取りたいと思っています。でも、500pips取りたいと思っても、結果は200pips、300pipsにしかならない相場というか、狙って入っても、そこにいく前にイグジットのサインが出るんですね。だから、リスクリワード(利益と損失)の幅が減ったぐらいで、私のトレード自体の根本的なスタイルは変えていないし、変える必要はないと思っています」
自分のルールを守り、相場に合わせて資金管理を調整するという、実に堅実なトレードスタイルを維持していることになる。ところで、今よくトレードしている通貨ペアとその理由は何だろうか。
「『ユーロ/米ドル』ですね。ユーロの魅力は、やはり、ボラタリティが大きいことです」
やはり、ボラタリティと流動性が大事ということだろうか。■自動売買でもスキルを磨く必要がある
そんなSarahさんは、自動売買についてはどう思っているのだろう。
「FXで稼ごうと思うと、いろいろな方法があるけど、どれも決して楽ではないんです。自動売買もそうです。なぜかっていうと、そのパフォーマンスを見わけるスキルが必要だからです。トレードにはトレードのテクニックを磨くスキルが要るし、それぞれ磨くべきスキルが違うだけで、それなりの努力が必要なんですよ。
私は自動売買のツールは、プロフィットとかドローダウンとかいう結果そのものしか見ないです。バランスが取れているかが大事ですね。たとえ、右肩上がりでも、ドローダウンが大きかったりするとよくないですしね。完璧なものってないから、自動売買を複数集めて、それでポートフォリオを組んでバランスを整えるとか、いろいろ自分でパフォーマンスを上げていくって方法もあるんですね。
私今、自動売買のプログラムを20個くらい入れているんですよ。一番恐いのは、見わけるコツもないうちに、これは儲かりそうだと飛びつくことです。ひどいドローダウンになることもあるので、そういうリスク認識をちゃんともっておかないと。いろいろな情報も収集し、配信サービスもどこがいいかと情報を収集して、検証しなければなりません。そんなに楽なものではないですね。私もいいシステムができるまで2年かかりました」
危機を乗り越えて、確実に稼げるトレーダーになったSarahさん。もともと起業意欲のあることから、2008年に法人を設立し、トレードを教えたり、自動売買のシステム開発をしたりと忙しい。それも、「もし私がダメになっても、会社が順調に動いていれば、それがヘッジになるわけですから」ということだ。常に先を見ている人に間違いない。
竹井佑介さん
-1億円超えても前へ向かって歩き続けるFX界の求道者-
数学者になろうと思っていた大学院生のときに、学費と生活費のために始めたFX。失敗を生かしながら研究に没頭。数学得意人だけに検証を重ね、あいまいさを排除していくなかで自分のトレードスタイルを確立。自分のルールに合わなければいっさいエントリーをしない。が、チャンスと思えば、多いときには1000枚もポジションを立てるというトレードをする。しかし、優位性の高いトレードスタイルに裏づけられているだけに、危なげがないのだ。
■自分のルールに合わなければいっさいやらない
取材の冒頭、エントリーのチャンスを狙うという意味で、1日の相場の流れとエントリーのタイミングなどに何か特徴はあるのだろうかと、竹井さんに聞いてみた。
「時間でいうと、朝9時から11時までがひとつの流れをつくりやすく、11時までに一定の流れができていれば、そこで1回決済をして、今度は反転ということになりやすいですね。
あとは午後3時くらいからちょこっと動くんですけど、それはあまり続かない。そして、夕方5時以降からはずっと動きが続いていくということですね。ですから、その当りの動きに合わせると、エントリーする時間帯は決まってきますね。
あらかじめ自分専用に設定している売買サインが出たら、メールがくるようにしています。ただ、そのサインが出ていても、その時点で自分のルールに合っているエントリーチャンスがなければ、いっさいやらないんです」
にこやかで、まさに好青年という印象の竹井さんの話し方には言葉の迷いがない。それは安定的に稼げる手法を身につけた、トレーダーとしての自信からくるものなのだろう。しかも、自分のルールを守れるというメンタル面の強さに裏づけられている。というのも、
「高校のときに、冬休みとか寺に通ってましたし、洞窟にこもってブッダの気持ちを探ったり、あるときはキリスト教の勉強をするために教会に泊り込んで、掃除する代わりに教えを乞うたりですとかしました。精神の鍛錬をめざしたんですね」
と、まさに求道者だ。そのような経験がメンタル面を大いに鍛えたというし、心理学についての造詣も深いが、それだけで何ページにもなりそうなのでここでは割愛する。■使う指標を絞ってシンプルにする
では、その自分のルールとはどのようなものだろう。
「テクニカルの場合、たくさんの指標がありますが、現在はボリンジャーバンドや移動平均線などに絞っています。ボリンジャーバンドにあるミドルライン(移動平均線)の傾きや、2σと足の動きの関係などを見てます。移動平均線は上げ局面で支持線、下げ局面で抵抗線としてちゃんと使われているかどうかを確認するということですね。なぜ移動平均かというと、自分にとって一番シンプルな方法だからですね。これが大きな基本です」
これだけだと、ふつうの手法というか、ルールにしか思えないかもしれない、しかし、実は、竹井さんのルールはふつうと一味も二味も違うのだ。
「たとえば、足でも始値や実体があって、上下にヒゲがでる。この足と平均線がそこできれいに関連づけられているかということです。始値とヒゲがごっちゃになって線と交わっているとか、気にしないということが多いんじゃないですか」
数学者になろうと思っていただけに、竹井さんはあいまいなのが嫌いなのだろう。その姿勢がトレードを成功させているのだろう。だからといって、ガチガチに手法を守るというのではなく、状況に応じて柔軟に変えていく。■みんなが今何を見ているかが大事
「みんなが今は何を見つめているかということを探るんですよ。たとえば、足が移動平均線の特定の線の上にきれいに乗って上昇を続けているというのは、みんながその線を見ているということです。しかし、その線から外れるということは、もうその線を見なくなったということです。では今度は何を見ているのかを考えて探さなきゃいけないんですよ。
今その場で生きている指標を探し、そこに注目していくんですね。1時間足で見ていたら2時間足、1日足などと変えて見る。そうすると、たとえば、昨日は1時間足が注目されていたけど、今日いろいろな足を見ると、4時間足が一番見られているなんていうことに気づくわけです。それは指標と足がきれいに関連しているということですね。そうやって、その日、自分が見ている通貨ペアや時間にこだわらず、自分のルールに一番マッチする通貨ペアや時間を探るんです。そこで今、エントリーするならどこを見たらいいかを判断するわけです。市場に参加しているのは人間だから、その日によって違って当然です」
ルールを変えるのではなく、そのときの相場のなかで自分のルールに一番あうものを、チャートや時間帯や通貨ペアを検討して探す、それでも自分のルールに合うものがなければトレードはしないというものだ。では、実際に、最近はどういうトレードをしているのだろう。■ボラタリティが低いこの頃でも日足ならチャンスがある
「最近、チャートは日足で見ることが多いです。短期ではチャンスが少ないけど、日足ではたくさんチャンスのサインが出てますよ。自分のルールに合うサインが出たら、素直に従ってエントリーしたり、イグジットしたりします。ポジションをもつ時間は2、3日から始まって、もし、週足とか月足でサインが出たら、何十日でもじっくりもち越しますよ。
ボラタリティが大きい相場だとチャンスも多くて、サイクルも短くなりますね。サブプライムのときなんか、ほぼ1分足で見て取れる相場でしたね。
昨年秋以降は、短期ではボラタリティがないですね。でも、悲観はしない。ボラタリティがなければ、最大の損切り幅と利確を最初に決めておけば、多少大きなレバレッジをかけても大丈夫ですから、チャンスがあればそうします」
確かに、ボラタリティが小さくなった最近の相場では、大きく取ることは厳しいが、竹井さんくらいに安定的なトレードができれば、大きなレバレッジをかけて、トータルで大きく取ることができるのだろう。それはビギナーにとって夢のまた夢だろうけど、竹井さんは最初からうまくいってたのだろうか。■お得感がしみ込むまで記録を取る
「最初はルールを確立しないでトレードしてましたから、不安定でしたね、レバレッジと損切りの関係もよくわかんなかったです」
しかし、それからは猛勉強と研究と検証を続けて、自分のルールを築いていったということになる。では、ビギナーはどうすればいいのかについてアドバイスをしてもらった。
「よくあるのは、利確が早過ぎるということですね。結果、損小利大にたどり着けない。
ではどうするかということですが、自分の利確が早過ぎて損をしているということを、データを通して知る必要があるんです。それには、ノートをつけるのが一番です。僕も以前は、1円で利確したかったのに10銭、20銭動くとつい利確に走ってしまったんです。だからこそ、その後自分がもっていたものがどこまでいったかをチェックするんです。それを2カ月3カ月とずっと続けていると、すぐイグジットするんじゃなくて、放っておいたほうがいいのか、途中で切ったほうがいいのかということが、データとしてリアルに出てきます。
もしかすると切ったほうがいいかもしれないという結果になりますが、その場合は、トレードルールを変更したほうがいい。2、3カ月のトレードを振り返って、明らかに切らないほうがいいという結果が出ると、自分のトレードルールが間違っているのでないということがわかると同時に、放っておいたほうが『お得』だったっていう感じを強くもてるようになる。切ったほうが損だなって。その人はもともと1円取ろうと決めていたのに、途中で切っているわけですから、ルールを破るクセがついてしまっているんです。それを直すには、記録を見て、なんだやっぱりもってたほうが得だと強く感じて、方向転換をしていくことです。
そして、利益が伸ばせるようになると、今度は他のことに目を向ける。自分がとくにうまくいきやすい時間帯と、いかない時間帯とかを判断したり、体調とか、その日の天気はどうだったかも記録するといいですね。人によっては天気がいいと勝つけど、大負けの日はすべて天気が悪いとかあるんです。どこにヒントがあるかわからないんですよ。そうやって、自分の優位性が築ける方向に向けて煮詰めていくということです」
ただ、そうなると、逆に利益を期待し過ぎて、相場が反転してもポジションをもち続けて、結局、損することにならないだろうか。■バーチャルがダメというのは間違っている
「だからこそ、最初のうちはバーチャルでやるべきなんです。通説では、実資金じゃないとだめだっていわれますが、本気でやろうとすれば、バーチャルでいいんですよ。逆にいうと、デモじゃないと危ないです。よくメンタルを鍛えるためにリアルでやれっていいますけど、逆だと思います。トレードルールが整っていないのに、実資金でやると、デモだってうまくいかないのに、本番でやってもどうしようもない。
換言すれば、デモをやると油断するような精神レベルの人はやってはいけないと思います。デモでも真剣レベルじゃないと。初心者のうちから実資金を使って、どんどん溶かしてしまってはなんにもなりません」
ところで、竹井さんはファンダメンタルズについてはどう思っているのだろうか。■テクニカルもファンダメンタルズもどちらも大事
「テクニカルもファンダメンタルズもどっちも大事だと思います。ファンダメンタルズは明らかに大事な理由があります。先ほどテクニカルのときに、チャートが今、みんなが何に注目しているかを理解すべきだといいましたが、ファンダメンタルズも世界の人が今、いったい何に対して敏感になっているかということを知るために重要なものであり、それによって、トレード戦略の立て方が違ってきます。ギリシャ危機のときは、ふだんは気にされないポルトガルの経済指標まで、みんなが関心をもったというようなことです。ただ、指数そのものがどうだとかではなく、大きな流れとしてどう影響するのかを見るのが大事です。
たとえば、去年の9月の日本の相場介入のときも、介入が日本時間の昼ごろ発表されたということが、ファンダメンタルズの使い方では非常に大事なことです。その時間帯は反対勢力が少ないので、反発しにくいんですよ。だから、最初の段階で入って、反対の動きが出やすい夕方5時以降まではもっていられるんです。それ以後反転しなければさらにもっておけばいい」■ファンダメンタルズでもみんなが何に敏感か悟ること
「そのように、ファンダメンタルズには複数の要素があるんですが、そのなかで、みんながぴりぴりして見守っている問題は何かに注意を払っておく。そして、それが実際に起きたときに、2つの想定をしておく。上がるか下がるかでなく、上がるとしたらこういう上がり方をするだろうし、下がるならこういう下がり方をすると。
そのために、ふだんから題材をとおして勉強すればいいんです。たとえば、昨年9月の円高の発端はオバマ大統領の輸出倍増計画ですよ。輸出を伸ばすには、さらにドル安にしなければいけないというものがあって動いている。何かあったときに、自分なりに解釈できるようにしておかなければなりませんね」
面白いのは、竹井さんはみんなが何に注目しているかに気づける人には、ある性質があるというのだ。
「ふだんから相手のことを基本にものを考える人間って、相手がどうすれば喜んでくれるかということを気にかけます。たとえば、プレゼントにしても、相手が何が欲しいと聞いてから渡すのがいいのか、人によってどういうかたちを喜ぶか、それがさまざまだからです。でも、思い込みの強い人は、あの人はこういうのが好きなはずだとか、何のリサーチもせずに渡すんです。
トレードも同じですよ。他の人が何を考えて、何に注目をしているかを素直に思いめぐらせる人は、相場の空気を読めることになります」
鈍感力ならぬ敏感力というのが必要だということになる。FXで稼ぐのは、やっぱり、努力が必要だが、それならついつい優秀な自動売買が欲しくなるが。■自動売買には使い方で大きな可能性がある
「自動売買なら、出るサインが信頼できれば、それに満足しないで、もっと勝率を上げられないかなって、いつも考えています。勝率10%の自動売買でも勝てる可能性があることに気づくべきですね。10%でも勝てれば、より精密に検証していけば、それが9割にできる可能性だってあるわけです。そこまでじゃなくても、その作業を怠らなかった人の勝率は上がりますよ」
自動売買ツールでも、サインを出す人に利確が早すぎるクセがあるなどと、チェックするといいかもしれない。
「そうですね、ぜひノートをつけて、このツールは昼に出るサインはダマシが多いとかわかれば、じゃあ、その時間帯は切っておこうとか、朝やたら強いのがあったら、それを朝に有効に使う。2つ使って、朝はこのツール、夜はこのシステムとわけてもいいです」
年間1億稼ぐ竹井さんは、そんなに大きく儲けるようになって、トレードをする時間は1日1時間とかに絞れるようになり、その分、海外旅行とかに使えるようになったという。
「それというのも、不可能はないとひたすら頑張ってきました。でも、その過程も楽しかったです」
と、あくまで前向きだ。
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