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帰宅後の時間で安定して稼ぐ!日本人向け手法

「NYボックス」徹底研究:ブラッドリー
「NYボックス」徹底研究:ブラッドリー

■帰宅後の時間で安定して稼ぐ!日本人向け手法

以前に、当連載でご紹介した「NYボックス」という手法を覚えているでしょうか。 最近では、このNYボックスを使ってトレードしている人が増えていると聞き、とてもうれしく思っています。ブログを介して、NYボックスを使ったトレードコミュニティも生まれているそうです。 そこで今回は、このNYボックスについて再考してみましょう。 NYボックスとはどんな手法だったか。まずは復習からです。

■再びNYボックス

為替市場は24時間動きますが、なかでももっとも活発に動くのが、NY勢の動き出す時間帯です。 なぜなら、世界経済の中心であるNY市場では、世界の名だたる大企業の決済業務による巨額の注文があれば、銀行や証券会社など機関投資家などによる注文もあり、さらには、ヘッジファンドによる投機的な取引も行われやすいためです。 しかも、アメリカの景気には世界が注目しています。 その米国景気を占う経済指標の発表もNY時間には頻繁に行われており、その結果次第では、為替市場が大きく反応することもあります。 需給面から見ても、ファンダメンタルズ的な側面から見ても、NY市場では為替レートを動かす要因にあふれており、為替市場にトレンドができやすいのです。

ただ、残念なことに、トレンドができやすいことはわかっていても、上向きか下向きか、どちらのトレンドが発生するかまでを、事前に察知することはできません。 そこで役に立つのがNYボックスと呼ぶ「箱」です。 チャート上にNYボックスを描いておき、NY時間にローソク足がその箱を飛び出した ら、その動きについていくのです。 ですから、肝心なのは「NYボックスをどう描くのか」ということになります。

ここでは前日のNY市場が閉まってから、次の日のNY市場が動き出す直前までを基準にして、NYボックスを描くことにしましょう。 東京市場から欧州市場にかけての時間帯ということになり、具体的には、今のような夏時間であれば、日本時間の午後1時から夜8時までです。 冬時間のときは1時間遅くずらして考えてください。 午後1時と夜8時に縦線を、その間の高値と安値にそれぞれ横線を引けば、それだけでNYボックスのできあがりです。

夜8時までに15分足チャートにNYボックスを描いておき、8時以降にNYボックスを抜けたら、抜けた動きについていきましょう。 ただし、抜けたからといって、即座にエントリーするわけではありません。 「15分足の終値がNYボックスの外で終わったら」というのがエントリーの条件になります。 ヒゲの先が抜けただけであれば見送りですから、気をつけてください。 NYボックスを上に抜けて、15分足がクローズしたら買いでエントリー、下抜けでクローズしたら売りでエントリーとなります。 では、このポジションをどこで決済すればよいのか。 基本となるのは「利益確定はエントリーよりも20pips離れたところ、損切りはエントリーよりも30pips離れたところ」です。 エントリーしたら、利確と損切りのOCO注文を入れておきましょう。

利益確定のターゲットまで達したらハッピーエンド。 それで取引は終了です。では、不幸にして損切りにかかってしまったら? まだやることがあります。 そのときは「リバーサル」トレードのスタートなのです。 ちなみに、最初のNYボックスを抜けてついていく取引は「ブレイクアウト」です。

ブレイクアウトのルールに従って、買いで入ったのに損切りにかかってしまったのなら、今度は売りで入ります。 ターゲットは箱の下辺、つまり、安値です。 損切りは30pips離しておきましょう。 売りが失敗したときはすぐに買いで入り、損切りは30pips、ターゲットは上辺の高値になります。 通貨ペアについては、「ユーロ/米ドル」がお勧めですが、皆さん自身でいろいろ試してみてください。

ここまで紹介したNYボックスは、あくまでも基本となる型に過ぎません。 ストップ/リミットの幅を30pips/ 20pipsにこだわる必要はありませんし、値動きの大きめな通貨ペアならば、もう少し広く幅をとってもいいでしょう。 あるいは、NYボックスを抜けたすべての動きに追随するのではなく、大きな流れに沿った方向へ抜けたときだけ、ついていくといった考え方もあるでしょう。

■NYボックスの変形戦略「サンバード」

そうした考え方にたって生まれた、一定の条件を満たしたときのみエントリーするNYボックスの変形戦略が、「サンバード」です。 私の著書で紹介した市場の見方に「アリゾナルール」というものがあります(なぜアリゾナなのか?それは本に書いてありますので、興味のある方はどうぞ)。 3本の移動平均線だけを使った、とてもシンプルなものです。 使うのは800と200の単純移動平均線(SMA)と62の指数平滑移動平均線(EMA)です。

この3本の移動平均線が上から62EMA、200SMA、800SMAと並んだら上昇トレンドを、逆に上から800SMA、200SMA、62EMAと並んだら下降トレンドにあると判断できます。 これをアリゾナルールでは「フェニックスフェイズ」と呼んでいます。

上向きのフェニックスフェイズのときのNYボックスを上に抜けて買いでついていく、あるいは下向きのフェニックスフェイズでNYボックスを下抜けして売りでついていく、 それがサンバードです。 「トレンド方向が発生しているとき、トレンドの方向にだけついていくNYボックス」です。 通常のNYボックスに比べて、サンバードのほうがより高い勝率が期待できるはずです。

■NYボックスの応用戦略「ヨーロピアンボックス」

もうひとつ、まったく発想を変えたNYボックスの応用戦略もあります。 それが「ヨーロピアンボックス」です。 NYボックスでは、NY市場で発生する市場の波に乗ることを目指しましたが、同様の考え方は欧州市場でも使えます。 欧州にも世界的な企業、金融機関はありますから、彼らがつくり出す波に乗るのです。 具体的には、NYボックスを描く時間を日本時間の朝7時から夕方16時に変えるだけです。 その間の高値・安値で箱を描いて抜けた方向へついていく、以降のやり方はNYボックスとまったく同じです。

《ブラッドリー×NYボクサーの対話から考える NYボックスの"マイルール"づくり》

■NYボックスの人気の秘密

NYボクサー。 NYボックスを実践している人をそう呼ぶそうです(笑)。 日本でNYボックスが広まるのは、私にとってもうれしい限りです。

なぜ、日本でNYボックスが人気なのか。それはNYボックスのトレード時間が非常に日本人向きだからです。トレードが始まるのは夜8時ですから、仕事から帰ってきたあとにトレードを始めるのに最適です。 アメリカ人であれば、早朝からお昼にかけてになりますから、働いている人がNYボックスを活用するのは難しくなってしまいます。 ボックスの上と下に逆指値を使ってエントリーしようとすると、ヒゲが抜けただけで注文が約定してしまいますから、エントリーするときには自分でチャートを見ていなければなりません。

日本人ならば、仕事から帰ってきたら、まずNYボックスを15分足チャートに描いて、8時を過ぎたら15分おきにチャートをチェックしつつ、食事や翌日の準備を済ませる。そんな感じで、ゆったりとトレードできるのです。 ただ、NYボックスはあくまでも基本の型ですから、それをどう使うかは本人次第の部分もあります。そこでNYボクサーのひとりである、FXブロガーのろっこさんがNYボックスをどう使っているのか、そのやり方をご紹介しましょう。

■負けを減らす

ブラッドリー ろっこさんはNYボックスをアレンジして使っているんですよね。
ろっこ まだ研究中なんですが、いくつかルールを加えています。最初は「フェニックスフェイズのときは、トレンドと反対方向にはエントリーしないこと」。
ブラ サンバードの発想を取り入れているんですね。
ろっこ フェニックスフェイズではないときは通常通りです。あとは「負けをいかに減らすか」を考えて、「トレンドができにくいNY市場が動かないアメリカの休日の日はトレードしない」。逆に、市場が乱高下しやすい大きな経済指標の発表がある日もトレードしません。経済指標の発表予定とそれぞれの重要度をまとめてくれている「羊飼い」さんのブログを見て、「SS」の指標発表があったら、その日は様子見です。
ブラ 「負けを減らす」というのは、とても正しい考え方ですね。ただ、気をつけてほしいのが、フィルターをかけすぎてしまうこと。いろいろと条件をつけ加えていくと、結局、判断がつかなくなってしまうことがあります。いろんなテクニカル分析を組み合わせて、条件を複雑にしてしまう人はその典型。ロブの教えのひとつが「Trade Naked」、日本語だと「裸でトレードしようよ!」。テクニカル分析の厚着は禁物です。
ろっこ 私もオシレータ系のテクニカル分析を取り入れようか迷っているところなんですが……。
ブラ だったら、4時間足のトレンドを見て、その方向だけにエントリーするといったフィルターのルールを入れてみるのもいいですよ。ふだんのトレードは15分足でも、大きなトレンドを確認しておくと、勝ちやすくなりますから。

■リスクリワード比をよくする方法

ろっこ それはよさそうですね。やってみます。
NYボックスはリスクリワード比(期待される利益と損失の比率)の悪さを勝率の高さで補う手法ですよね。もう少しリスクリワード比をよくする方法はないんですか。
ブラ ピボットとNYボックスを組み合わせてみるのがおもしろいと思います。
NYボックスの基本型だと、ターゲットは20pips先。もの足りない人もいるかもしれません。NYボックスの勝率の高さをなるべく保持したまま、リスクリワード比を改善するには、ピボットが有効です。ピボットは前日の4本値からチャートのポイントを計算するテクニカル指標です。
ろっこ どう使えばいいんですか?
ブラ ピボットにはピボットポイントを真ん中にして、上にR1やR2、下にS1やS2といったポイントがあります。エントリーしたところから見て、すぐそばにあるこれらのポイントのいずれかをリミットに使うんです。 買いで入ってすぐ上にR1があるのなら、そこをターゲットにします。ただし、このとき、ターゲットまでの幅が15pips以上あることが条件です。 もし15pips以内なら、もうひとつ先、R1までの幅が10pipsしかなければ、R2をターゲットにしてください。
ろっこ いろいろな考え方があるんですね。
ブラ 複数の通貨単位でトレードして、半分は通常の20pipsで決済して、残り半分は遠目にあるR2までトライしてみることもできますよね。ろっこ そのときR2まで利を伸ばすポジションはストップを切り上げてもいいんですか。
ブラ 半分のポジションで20pipsの利益がとれた時点で、ブレイクイーブン(損益ゼロ)のポイントにストップを動かしてもいいですね。そうやって自分の経験とバックテストで「ロブのNYボックス」が、だんだんと「自分のNYボックス」に変わっていくんです。
ろっこ バックテストは私もやっています。過去のチャートを見ながら、ルールに照らし合わせているだけですけど。
ブラ それでも充分なんです。
ろっこ あとはNYボックスを少しだけ抜けたときが、判断に迷うんです。少しだけ抜けたときって、負けることが多い気がするので。そんなときはリバーサルトレードの部分だけやってもいいのかもしれないですね。

■利益は定期的に出金する

ブラ ろっこさんは、利益はどうしていますか?
ろっこ 今のところは金額も少ないので、そのまま口座に入れています。
ブラ 金額は少なくても、利益の一部は定期的に出金したほうがいいですよ。安定性がいちばん大切。利益を出金しないと、リスクにさらしてしまうことになりますから。
ろっこ ブラッドリーさんはふだん、ノートパソコンひとつでトレードしているんですか?
ブラ これ一台だけ。
ろっこ それで充分なんですね。ほっとしたというか、安心したような気持ちになりました。実際に話を聞くと、いろいろ参考になりますね。ありがとうございました。トレードで勝つためには、デイトレーダーのように何台ものモニターをそろえる必要はありません。ノートPC一台でも充分。それにNYボックスのようなしっかりした戦略と、僕がいつも強調するマネーマネジメントとバックテストがあれば、きっと皆さんも少しずつではあっても勝てるようになり、それを堅実に続けていけば、いつかは大きな金額を得られるはずです。

 

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