FXには独特の用語が存在する。ロング(買い)とショート(売り)、スワップ、ローソク足……。でも、FXの仕組み自体は非常に単純。基本的なFXの仕組みさえ理解しておけば、あとはそこに肉づけしていくだけだから、すぐに吸収できるはず。
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■FXなんて結局は通貨同士の交換
FXには独特の用語が存在する。ロング(買い)とショート(売り)、スワップ、ローソク足……。でも、FXの仕組み自体は非常に単純。基本的なFXの仕組みさえ理解しておけば、あとはそこに肉づけしていくだけだから、すぐに吸収できるはず。
FXは円を渡して米ドルを受け取ったり、ユーロを渡してスイスフランをもらったりといった、通貨と通貨を交換するだけの取引。自分が受け取ったほうの通貨の価値が、交換前よりも高まれば、利益になる。相手に米ドルを渡して、自分はユーロをもらったとする。FXでいえば「『ユーロ/米ドル』の通貨ペアの買い」だ。このとき、交換前より、米ドルに対してユーロの価値が上がれば利益だし、下がれば損失となる。
「トヨタ株」「ソニー株」と単一の企業だけを指定する株と違って、FXは交換取引だから、「ユーロ/米ドル」「スイスフラン/円」など、2つの通貨を組み合わせた通貨ペアが取引対象だ。外貨預金だと「ニュージーランドドル外貨預金」「豪ドル外貨預金」と単一の通貨だけを指定するだけだけど、実質的には、FXで「『ニュージーランドドル/円』の買い」「『豪ドル/円』の買い」の取引をするのと同じこと。
■円高のときには「売り」で稼ごう
豪ドルの外貨預金であれば、円に対して豪ドルの価値が上がらないと、為替レートの変動による利益は得られない。でも、もちろん、為替市場では円の価値が高まることもある(=円高)。そんなとき、外貨預金は無策だ。金利をもらいながら、ただひたすら市場が円安に振れるのを待つしかない。
ところが、FXだと、買いだけでなく、売りもできるので、「これから円高がきそうだ」と思えば、「豪ドル/円」を売ればいい。「豪ドル/円」の売りとは、豪ドルを渡して円をもらう取引。「売り」とはいうものの、実質的には円を買う取引だ。これだと、円高が進んだときに利益を得ることができる。FXはややこしそうなイメージがあるが、結局は「上がるか、下がるか」を予想するだけの単純な仕組み。これさえ理解しておけば、手始めとしては十分。あとは、為替レートがどう動くのかを、プロの意見やFXブログなどを参考にしながら、自分なりに予想してみながら、必要な知識を吸収していくだけでいいのだ。
■FXのリスクを決めるのは自分
FXを始めようと思うけど、躊躇する理由として、もっとも多いのが「ハイリスク」なイメージだろう。
「メディアは稼いだ人ばかり取り上げる。大きく勝つ人は確かにいるだろうが、その裏では、大きく負けている人もたくさんいるはずだ。だから、やらない」1億円、10億円と大きく稼いでいる人は、メディアに登場する機会が多くなる。その裏で、同じくらい負けている人がいるのも事実だろう。
でも、FXはさまざまな使い方ができる金融商品。FXのリスクを決めるのも結局、自分次第だ。リスクとリターンは比例関係。短期間で資金を10倍、100倍にしようとすれば当然、リスクは高まる。「FXはハイリスクだから」と尻込みする人は、メディアが取り上げるスター投資家のやり方ばかりを見ているせいだろう。
実際に、FXで成功している人のやり方を見ると、短期間で大金を稼いでいる人はごく一握り。多いのは、サラリーマンであったり、主婦であったり、別の職業をもちながら、限られた時間を有効に使って、月に5%~10%程度の利益をコンスタントにあげている人たちだ。月5%と聞くと小さいように感じるかもしれない。でも、10万円で始めてコンスタントに月5%を稼いで利益も再投資していくと、2倍の20万円になるまで15カ月。2年後には32万円になり、5年後には186万7919円だ。
もちろん、実際には勝つ月もあれば、負ける月もあり、増えたり減ったりを繰り返していくことになるが、月5%程度のリターンを求めるやり方なら、リスクは限定される。■リスクへの恐怖心はFXで勝つために必須
リスクを限定するために最重要事項であり、FXをやるなら絶対にマスターすべき項目が「損切り」だ。この損切りをキッチリと行うことで、FXのリスクは限定される。
具体的な売買例で考えてみよう。1ドルが100円のときに1万通貨を買ったとする。ドルが思惑通りに上昇して、105円になって決済すれば、利益は5円×1万通貨で5万円だ。 ところが、思惑に反して95円まで下がってしまった。そのときの含み損はマイナス5円×1万通貨で5万円。ここで思い切って、損切りできればいいのだが、初心者だとなかなか踏み切れない。
さらに、下がって90円になれば、マイナス10円×1万通貨で含み損10万円。こうなると、さらに損切りするのに決意が必要になって、「損切りせずにもう少し待てば、100円まで戻るかも」と、あらぬ期待を抱くようになり、あとは分析も何もなく、ひたすら神に祈るだけになる。
こうなればリスクは無限大。「このやり方をしたら破滅するトレード」の典型だ。元手が20万円で、資金を失うにしても、20万円の5%にとどめたいなら、「含み損が20万円の5%である1万円に達したら損切り」と決めて、取引を始めると同時に、逆指値注文を使って、あらかじめ損切り注文を入れておけばいい。
FXでもっとも大切なのは損切りであり、「リスク管理」。
「リスクが怖くて始められない」という人は、じつはFXへの適応力が高い。リスクに対して臆病なほど、リスク管理にも慎重になるはずだからだ。FXを始めてからも、その臆病さを忘れなければ、きっと成功できるはず。■FXはいくらから始めるのが妥当か
「やりたいとは思っているんだけど、元手がないから……」
FXをやらない理由として、もっとも多いのがコレでは。FX会社も、この理由を意識しているのか、「2000円から始められます!」と、金額をウェブ上に明記していることも多い。
でも「始められる」と「稼げる」との間には、大きな壁がある。では「稼げる」のに十分な資金はいくらだろうか。FXでは、取引したい金額の約50分の1の元手があれば始められる(来年8月からは約25分の1)。1ドル100円のときに、FXで一般的な最低取引単位である1万ドルの取引なら、100万円の約50分の1で2万5000円。
「2000円から始められます」などと謳うFX会社は、1万通貨単位ではなく、1000通貨単位で取引できる会社だ。1000ドルだと取引金額が1ケタ小さくなるので、最低限必要な金額も1ケタ小さくなって2500円になる。
これがいわゆる「レバレッジ」の効果。「50倍のレバレッジ」ということは、「50分の1の資金で取引できる」ということの裏返しでもあるのだ。
ただ、2万5000円なり、2500円という金額は、「始められる」だけの金額。本当に2500円だけでFXを始めてしまうと、後述する「強制ロスカット」の仕組みが働いて、すぐに取引が終わらされてしまう。トレードスタイルにもよってくるが、余裕をもってFXを取引するには、1000通貨単位で始めるにしても、10万円程度は欲しいところ。
■小額しかない人は1000通貨で開始
「50倍のレバレッジなら10万円の50倍、500万円の取引ができる。なぜそんなに必要なの?」
そう思うかもしれない。しかも、1000通貨単位のFXなら、トレーダーにとってはかなり大きい500銭幅の損切りでも、損失は5000円と小額。それでも最低10万円が必要なのは、FXでは連敗するのもよくあることだから。
1回の損失は5000円だったとしても5連敗、ときには10連敗することがあるかも。そうすると5連敗で損失は2万5000円、10連敗なら5万円。こうした連敗があったときに資金が尽きてしまい、FXが続けられなくなってしまったら……。連敗のあとにやってくるはずの好調期を待たずして、FXを撤退するのはもったいない。連敗にも耐えられるだけの資金を用意しておく必要があるのだ。
1万通貨単位のFXで5連敗、10連敗にも耐えられるような資金を用意するのは、けっこう大変。数十万円から100万円程度の資金が必要になる。でも、最近では1000通貨単位で始められるFX会社が増えている。かつては1000通貨単位で取引すると、1万通貨単位に比べて、手数料やスプレッド(売値と買値の差)で不利になることも多かったが、最近では変わらない取引条件のFX会社も多い。
小額だろうが、億万長者だろうが、変わらない条件で戦える環境が整っている。「資金が小額しかないから」と気圧される必要なんて、まったくないのだ。■FX熱中症の予防策はトレードプランの策定
意外に少なくないのが、この理由。
「FXに興味はあるんだけど、24時間取引できるというから、ハマりやすい自分は不安。仕事や家庭のことがおろそかになりそうで……」
FXの取引時間は会社によっても異なるが、月曜日の早朝から土曜日の早朝まで、平日であれば24時間、ほぼいつでも取引できる。
それが魅力でもあるのだが、一方では、トレードに夢中になるあまり、つい深夜まで夜更かししてしまい、翌日、寝不足のまま出社して、会議中に居眠りして上司に激怒される……なんてケースもきっと日本にはたくさんあるはず。
とくに最近では、iPhoneなどモバイルツールの充実が著しい。これは痛し痒しで、取引が機動的にできる反面、為替が気になって仕方なくなる「FX熱中症」を発症しやすくもなる。
そうならないためには、自分のトレードプランを決めておこう。チャートがどんな条件になったら取引を始めて、どんな条件になったら決済するのか、あらかじめ決めておき、あとはそれを機械的にこなすだけにするのだ。FXに必須なのがチャート。ハマってくると、このチャートを見ているのが楽しくてしょうがなくなってくる。熱中症の初期症状だ。もっとも有名な売買ルールに「ゴールデンクロス/デッドクロス」がある。チャートに長期と短期の2本の移動平均線を表示させて、2本がクロスしたら売買すべきというシグナルだ。
このゴールデンクロスとデッドクロスなり、チャートのかたちで判断するなり、自分のトレードプランを決めておき、チャートを見るときは、そのポイントだけを機械的に見るようにすれば、熱中症は避けられるはず。あるいは、最近のチャートだと、ゴールデンクロスが出現したり、テクニカル指標が一定の値に達すると、メールで教えてくれるよう設定をできるものもある。こうした高機能なチャートを使えば、チャートを見ていなくても、トレードプラン通りに売買できる。四六時中、チャートを気にして、そわそわすることもなくなるだろう。
■ハマりやすい性格は検証作業に生かそう
「ハマりやすい性格」は、トレードプランを立てるときの検証作業に役立てればいい。ゴールデンクロスが有効だとされているのは俗説にすぎないかもしれない。実際にそれで売買したときに、どんな結果になるのか、過去のデータで検証してみればいいのだ。
常に動き続けるチャートと違って、過去のデータの検証作業なら、いつやっても同じ。「今日はここまで」と区切りもつけやすい。
トレードプランは、「いつ取引を始めて、いつ終えるか」だけに限らない。資金管理の方法であったり、「トレードするのは何時から何時まで」と取引時間を決めておいてもいいだろう。
為替市場が24時間動くといっても、動きやすい時間は、ヨーロッパとNYの市場が重なって開いている時間、夜9時ころから深夜0時ころまで。その時間だけにトレードを限定するといった考え方もある。トレードプランを守れず、ついついチャートを見てしまったら?そもそもFXでは、自分で決めたルールを守れないようだと、成功はおぼつかない。損切りルールを守れなければ、リスクは無限大になってしまうのだから。FXは自分との戦いでもあるのだ。
でも、「ハマりやすい性格」は、検証が大切な作業となるFX向き。熱心さが誤った方向へ向かわなければ、きっと成功できるはずだ。■キャッシュバックにホテルの割安宿泊も
「FXはいくら取引しても、優待がないからつまらない」
少数派だが、そんな理由でFXに興味がもてない人もいるようだ。でも、FXにも優待ではないが、ちょっとオトクな仕組みはある。
代表的なものが口座開設キャンペーン。FX会社に口座を開設するだけで、FX関連の書籍や商品がもらえたりする。さらに入金して取引すると、キャッシュバックがあったりと、各社が知恵を絞って魅力的なキャンペーンを提供してくれている。
この手のキャンペーンでこの夏、話題になったのがクリック証券。10万円以上を入金し、5回以上取引した人に対して、年利15%相当の現金をキャッシュバックするキャンペーンを行った。破格の金利だったこともあり、予想以上の応募が殺到。キャンペーン期間を短縮する事態になったようだ。また、知る人は少ないようだが、セントラル短資FXのように、口座保有者に対して宿泊施設や、アミューズメント施設などが優待料金で利用できるサービスを提供する会社もある。こうしたサービスやキャンペーンは、そのものを目的にするのでは割が合わないだろうが、「FXを始めたついでに、くっついてくるオマケ」と考えれば、かなりオトクなはず。

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