今週は、マーケットがコレだ、と注目する大きなイベントには欠けた週となりそうだ。その中では、米経済指標の発表予定の多さが目立っている。
- アナリストの相場感
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- 今週の見通し13 GCIキャピタル・チーフストラテジスト:山岡和雅
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今週は、マーケットがコレだ、と注目する大きなイベントには欠けた週となりそうだ。その中では、米経済指標の発表予定の多さが目立っている。15日(火)には輸入物価指数、ニューヨーク連銀製造業景気指数、対米証券投資など。16日(水)には、MBA住宅ローン申請指数、生産者物価指数、住宅着工件数・建設許可件数、鉱工業生産・設備稼働率など。17日(木)には、新規失業保険申請件数、経常収支、フィラデルフィア連銀景況指数、コンファレンスボード景気先行指数など。週の半ばを中心として一連の米経済指標の発表が予定されている。また、米金融当局者の発言予定もある。14日(月)と15日(火)にはブラード・セントルイス連銀総裁の講演、16日(水)にプロッサー・フィラデルフィア連銀総裁とバーナンキFRB議長の講演、などが予定されている。
次に、BOEについても政策金利は据え置かれるとみている。最近の四半期インフレ報告などでは量的緩和の再開(資産買い取りプログラムの上限2000億ポンドからの増額)についての可能性を排除しない、と述べられている。ただ、今回は増額に踏み切る可能性は低いとの見方が中心になっている。最近の英住宅関連指標には回復傾向が見られている。また、一時的との見方だが、消費者物価指数が前年比3%を越える水準となっている。英国は欧州に比べてインフレ警戒的だといえよう。
米経済指標については、最も注目度の高い4日発表の米雇用統計の影響はほぼ消化されてきたようだ。5月の非農業部門雇用者数(NFP)は43.1万人増と市場予想53.6万人増に届かなかった。前週前半は米株式市場への影響もみられたが、次第に株は底堅さを増してきている。今週の一連の米経済指標は株式市場の材料探しには格好の標的になるだろう。
そうした中で、注目指標を一つあげるとすると、16日(水)の米住宅着工件数(5月)の結果が気になるところ。現状での専門家の予想は64.8万件と、前回(4月)の67.2万件からやや伸びを欠くとの見方が広がっている。直近は2回連続で前回値を上回る着工件数を記録してきたが、ここへきてペースダウンするとの見方だ。 これまでの流れをやや長期的にみてみよう。米国の住宅バブル華やかなりし2006年1月には227.3万件という高い数字をたたき出している。その後、リーマンショックを経て景気の底とされる2009年4月には47.7万件と50万件を割り込む水準まで落ち込んでいる。最盛期の約5分の1の水準だ。その後はさすがに回復基調がみられており、前回の67.2万件は2008年10月以来の水準まで復活した。今回のペースダウンの程度によっては株式市場の波乱を通して為替市場のリスク要因となる可能性もある。この場合は目先の円安・ドル安の動きに冷水が浴びせかけられることもありそうだ。
住宅市場は失業問題とともに米国景気回復のネックとなっている。今週は住宅着工のほかに、MBA住宅ローン申請指数(6月12日までの週)建設許可件数(5月)の発表がある。また、バーナンキFRB議長の講演など当局者の景気認識に変化はないのかどうか。これらのイベントが集中する16日のニューヨーク市場の動向が一つの鍵になりそうだ。
その他主要国の材料にも目を向けてみよう。ユーロ売りはやや一服しているが、ユーロ圏にはあまり注目すべき経済指標は予定されていない。15日(火)にドイツZEW景況感調査(6月)、ユーロ圏貿易収支(4月)。16日(水)にユーロ圏消費者物価指数確報値(5月)。17日(木)にECB月報、18日(金)にドイツ生産者物価指数(5月)など。市場予想との乖離が余程大きくなるなどサプライズが無ければ反応は少ないとみる。週末に欧州首脳会議が予定されており、結果を見極めたいとのムードもある。
英国の経済指標は粒ぞろいだ。15日(火)には消費者物価指数(5月)と小売物価指数(5月)。16日(水)に失業率(5月)。17日(木)には小売売上高(5月)、などロンドン勢にとってはポンド相場を動かしやすい材料が並んでいる。英国は予想以上にインフレ圧力が強く、消費者物価指数(前年比)は3・4月分が連続で3.0%を越えている。今回5月分についても市場は3.5%と引き続き高い水準を予想している。予想以上に高い数字になる期待が高まると発表前からポンド買いにつながる可能性があろう。
また、スイスは政策金利発表が17日(木)に控えているが、市場の大勢は据え置き予想。豪州・ニュージーランドやカナダといった資源国通貨は材料難。中国が週明けから16日(水)まで休場となることで取引は手控えられそうだ。
ただ、市場では各材料に目を引くような結果が出なければ今週は模様眺めとなるムードも漂っている。週央までの中国休場や週末の欧州首脳会議、そして南アで開催中のサッカー・ワールドカップの影響。特にロンドン勢はワールドカップで仕事が手に着かない参加者も多いと聞く。冗談ではなく、取引閑散となる可能性がありそうだ。
- [2010年6月16日 10:57]

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