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今週はゴールデン・ウィークの大型連休明けということもあり、投資家の皆さんも、休み明けで何となく気分は連休モードという方も多いのではないか。

今週の見通し8  GCIキャピタル・チーフストラテジスト:山岡和雅

英国関連のイベント集中

yamaoka_120x159.png今週はゴールデン・ウィークの大型連休明けということもあり、投資家の皆さんも、休み明けで何となく気分は連休モードという方も多いのではないか。だが、大型連休を満喫している間に海外では大きな動きを見せていた。欧州のソブリンリスクは相変わらず収束の気配が見られず、いよいよ大国スペインまで飛び火し始めている状況。ユーロ/ドルは大きな節目でもある1.30の水準を割り込む事態となってきた。どうもユーロ売りが止まる気配はない。この不安定な動きは株式市場や商品市場にも波及し、市場全体にリスク回避のムードを強めている。円相場は円買いの動きが強まり、ユーロ円は今週に入って500ポイント急落し、一時120円を割り込んだ。豪ドル円など資源国通貨も同様の動き。

今週はあと残り2日間だけだが、本格的なオンは来週からと余裕を見せてもいられない状況。このリスク回避の雰囲気を更に加速、もしくは反転させてくれそうな大きな材料が週末に待っている。4月分の米雇用統計だ。数ある経済指標の中で、最も市場のプライオリティが高いビッグフィギュアである。

米労働省が主に毎月第一金曜日に発表する、失業率、平均賃金など米国の雇用情勢を細かく調査した指標だが、この中で最も関心を集めるのが非農業部門雇用者数(NFP)の増減である。リーマンショック以降の景気後退で、米企業は相次ぐ大量のリストラを実施し、米国の雇用者数は減少が続いていた。失業率も急上昇で、一時10%台に達している。しかし、今年に入って企業の人員調整も一段落してきており、政府の景気刺激策とあいまって、何とか減少は食い止められている状況までに回復。ただ、企業は人員増強による売上高増加・営業黒字拡大といった「大きなバランス」に踏み切るまでには至っておらず、依然として売上高維持・コスト削減・営業黒字確保といった「小さなバランス」に留まっている。

《米雇用統計》 今回の雇用統計、調査機関各社のエコノミスト予想によると、非農業部門雇用者数(NFP)の増減は19万人程度の増加、失業率は9.7%が見込まれている。前回3月分はNFPが16.2万人増、失業率が9.7%となっていたことから、NFPは改善が見込まれている。

ただし、今回の雇用統計は注目点が3点ある。1つ目は国勢調査。今年は10年に一度の大規模国勢調査が1月から実施されている。これに伴う調査員の一時雇用が含まれていること。調査員の一時雇用は昨年から今年にかけて随時行われているが、調査が本格的に開始される4月直前となる3月から、調査がほぼ終了する7月にかけてが、最も多い。3月も当初10万人超の一時雇用があるのではと予想されていたが、実際は5万人程度に留まっている。今回はその反動分もあり、14万~15万人程度の一時雇用があるのではないかとも推測される。

2つ目は3月に成立した総額176億ドル規模の追加雇用対策法案。失業者を雇用した企業に対する130億ドル規模の税制優遇措置に加え、新規投資をする中小企業への助成、高速道路の建設促進などを盛り込んでいる。高速道路建設促進などは雇用増のアキレス腱となっている建設業にとっては追い風だ。

 3つ目は前回3月分のNFPは冬の寒波からの反動増があったが、今回はそれが無いということ。前回3月分は政府を除く、民間部門の雇用者数は12.3万人増という、まったく予想外の大きな数字となった。比較的天候に左右されやすく、また、低迷が続いていた建設や運輸も増加に転じている。この特殊要因が今回は無くなり、本来の姿が示されるわけだが、前述の追加雇用対策法案がこのネガティブ要因を、どれだけ補っているかが鍵となる。前回の民間部門の雇用者数12.3万人増とまでは行かないものの、7万~8万人増程度は期待したい。

国勢調査に伴う一時雇用は、あくまでも本来の雇用ではない。よって割り引いて考える必要があろう。これまで、正常時であれば20万人程度の増加が潜在的な米雇用の強さとされてきた。今回は表面的には20万を超える大幅な増加も期待したいが、あくまで民間雇用の数が判断の中心である。
その他、早ければ6月利上げが期待され始めているカナダの雇用統計も週末に発表される。また、英総選挙の結果も見逃せない。

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